器−3
「そう言われても、どうにもならんでっ!!!!」
by 工場の課長さん
...そりゃあ...
当然ですわな...。
つづけて課長さん。
「どういうことや?」
「そんなこと急に言われても、話しにならんっ!」
「もう、いろいろなことが進行してるのやぞっ!」
まったくその通り...です...。
マスターE...返答します...。
とにかくドイツのメーカーと緊急事項として交渉しています。
できるだけのことをして、できるだけの情報を持って、
そちらに伺います。ただ、ドイツとの交渉ですから時差のため、明日という訳にはいきません。
明後日の水曜日に行ってもよろしいでしょうか?
すると課長さんは、
「わかった...。水曜日の午後やったら居る。」
とりあえず電話はそれで切りました。
他のメンバー(上司や同僚)も皆、
他の仕事を後回しにして、
そのやり取りをじっと聞いていました。
そして水曜日...。
大阪本社から、
常務取締役が広島にやってきました...。
そうです...
コレだけの粗相(そそう)ですから、
やはり『それなり』の役職者がいないと、
格好がつきまっせんっ!!!!
常務が広島支店に到着したのは、
午前10時頃。
そして、10時30分に出発です。
メンバーは、
- 常務
- 支店長
- そしてマスターE
マスターEの運転する営業車内で、
打ち合わせしながら向かいます。
結論としては、
やはり...あと1ヶ月では...納入...
無理っ!!!!
そりゃあ...3ヶ月かかるものを、
1ヶ月ではねぇ...
でも2ヶ月でなんとかしてくれるようにはなったのです。
つまり...
予定より一ケ月の遅れです...。
そのドイツのメーカーも、
『日本に初めて販売する分だからっ!』
っということで、
なんとか努力してくれたそうです。
コレがもし...フランスだったら...
絶対融通はなかったでしょうね...。
予定よりは1ヶ月も遅れるものの、
2ヶ月遅れるよりは...
かなり『マシ』ですっ!!!!
とにかく賠償訴訟にだけは発展しないよう、
願いながら進む3人でした...。
つづく...