大阪での不幸 -5
ヒタ...ヒタ...ヒタッ...。
近づいてきます。
マスターEをどん底に突き落とす黒い影...。
それは...
腹痛...
「んっ...ちょっと感じ悪いなぁ...。」
っと思ったのですが、
その時はまだ余裕がありました。
そして、
道具屋筋の店舗は、
なんとなくトイレを貸してもらうような雰囲気ではありません。
その上、
まだ、目的をまったく果たしていないという焦りもありました。
「もう少し(銅のマグカップを)探してみよう。」
っと言う気持ちが頭から離れません。
マスターはひたすら歩きます。
特に長くない商店街ですが、
何度往復したでしょう。
もちろん、
マグカップがなくても、
滅多に来ることがない道具屋筋。
せっかくなので、
他の調理器具もじっくり見てしまいます。
ただやっぱり、
当初の目的の銅のマグカップ。
あきらめずに探しますが...
でも成果は得られず。
一軒だけ別のデザインのものを置いていましたが、
それも気に入らず...。
「...。」
さすがに疲れてきました...。
もう諦めます...。
そして、そろそろトイレにも行きたくなってきたので、
道具屋筋から離脱を決意しました。
っと...
思った刹那っ!!!!
キョーレツな腹痛がっ!!!!
う...ぐっ...おおおぉぉぉ...。
道具屋筋を北に抜けてすぐ左には、
ジュンク堂書店があります。
そこへ向けてマスターEは歩きます。
精一杯不自然さを感じさせないくらいの...
内股歩きでっ!!!!
40代半ばのオッサンが...
内股歩きでっ!!!!
果たして...
無事到着できるのか...?
つづく...