「もう出るゾーっ!」
つい先日、約一年振りに銭湯に行った。
その夜はまだ寒気が残っていて、大きな湯船につかりじっくり体を温めた価値が大きく。
まっちゃんと2人、共に
「やっぱり銭湯は気持ちよかね〜。」
なんて言っていた。
ただし、私が脱衣場でせっせと体を拭き衣服を身に着けていると、間仕切りの向こうつまり女性側脱衣場から聞きなれた声がする。
「えぇ〜、はい。」
「そうです...。」
まっちゃんの声だ!
これは...
『話をしたい訳でもないのに、話好きのおばちゃんに話しかけられ困っている状況』
ということがすぐにわかった。
これは大変だ!!!!
ここで助けてやらねば私の男が立たない!!!!
私はおもむろに...
「まっちゃんいる〜。」
「もう出るゾーっ!」
と声をかけた。
するとまっちゃんも
「はーい!わかったーっ!」
と返してきた。
まっちゃんも私の作戦をすぐさま理解したようだ...。
さすがは我がパートナー!
これで、おばちゃんの呪縛から逃れることができるだろう...。
と思った次の瞬間!!!!
おばちゃんは
「まぁ、ご主人ですか? 一緒に来るなんていいですね〜。」
と私とまっちゃんの『美技』といっていい程の『阿吽』の呼吸を駆使した連携プレーそのものを『ネタ』にして、再度まっちゃんを拘束するかのように話しかける。
手強い!!!!
というか、
しつこい!!!!
仕方がないので私は再度
「おーい、車で待ってるゾ〜。」
と声を投げる。
するとまっちゃんもすかさずおばちゃんに、
「それでは急ぎますので...。」
と体裁よくおばちゃんから逃げてきた。
銭湯から出てきたまっちゃんは、ドライヤーで髪を乾かすこともできず、タオルで頭を覆っていた。
ターバンのようだ...しかも...
アラブ世界ではありえないくらい『超薄い顔立ち』のターバン姿である。
我ら2人は、確かにおばちゃんから逃れた。
勝利したのだ...が...ダメージも大きかった...。
話好きのおばちゃんは...
要注意である!!!!
また、別の話であるが、まっちゃんが銭湯でおばちゃんAとBの会話を何気なく聞いていたら次のような内容だったらしい...
A: 「昨日どうやった?」
B: 「さんざんやったわ...」
A: 「えっ!そうやの。」
B: 「う〜ん、修学院にも負けるし、高野にも負けるし、ほんまさんざんやったわ。」
いったい何があったんだ!?
何かの地区同士の競技ということは想像できるが...。
2人はだいたい50歳くらいだったそうだ。
あぁ気になる。
めっちゃ気になるーっ!!!!!!!!