BROGLD MASTER 伊勢屋の非大人的アレコレ

おそらく、読んだ人の役には立たない内容ばかりです。

間違った教育

約18年前、大阪の富田林市に『ワールド牧場』というテーマパークができた。
今もあるのかな?

馬や牛、その他動物達が飼育され、動物園を牧場風に模したようなところだった。

超超超動物好きだったまっちゃんへのご機嫌伺いを兼ねて、デートに出かけた。

まだオープンしたばかりで完成していないアトラクションなどもあったが、動物園よりは馬や小動物と触れ合えることが多く、それなりに満足していた。

まっちゃんも概ねご満悦!

僕(しもべ)である私の役割は全うできるものであった…。



しばらく歩いていると、『ヤギ』の飼育スポットに来た。

まっちゃんは「かわいい!」などとのたまっているが、私はどうも、『あの横に長い瞳』が苦手だ。

一定以上の高等生物、特に哺乳類は目つまり瞳を見れば少しは何を考えているかわかるものだが奴は別だ。

政治家だったりすると、都合の悪い問題を指摘されても平気で嘘の弁明をするだろう。

ある意味根性の座った目と言えるが、逆に何を言っても信用できない。

ヨーロッパのとある宗教では悪魔の実体化した姿に『ヤギの頭部』が表現されているし、世界的にも様々な儀式で『生贄』として扱われる。

なんとも、哀れな生き物である。



ところで、まっちゃんと私の後から一組の親子がやってきた。

30代の父親と小学校低学年生の男の子だった。

父親はヤギを見るなり、ポケットから『ティッシュペーパー』を取り出し、子供に渡し、ヤギにエサとして与えるように仕向けた。

ヤギはそれを食べ、何度かその行為は反復された。

私は「いいのか?」と思いながらそれを見ていたが、注意するのも無粋だし、なによりデート中の雰囲気を守りたかったので傍観していた。



ヤギは昔っから『紙を食べる』と言われてきた。

実際は植物の葉を食べるが、和紙に代表されるよう植物繊維の豊富な紙を植物の葉と同じように認識したヤギが食べていただけのことである。

しかし、当時の(今でもそうかな?)多くの日本人の間違った知識では、

ヤギは『紙ならなんでも食う』

と言うものがあったのは確かだ!

私からすると、ティッシュペーパーはその製造工程で様々な薬品処理がされているのは明らかで、その成分も植物繊維以外が多く含まれていると容易に想像できる。

だからヤギにとっては『毒』ではないかと思っていた。

調べてみると、


現代の紙(洋紙など)は、印刷物のインクをはじめ、ティッシュ・ペーパーに含まれる漂白剤、新聞紙の機械油など、その用途にこたえるためのさまざまな薬品・填料・顔料が、表面に塗布されたり、混ぜ込まれたりしている。そのような物質は、ヤギの消化器官でも消化することができない。はっきりと有害なものもあるし、そうでなくても、体外へ排出されることなく蓄積され、腸閉塞を起こしてしまうこともある。ひどい場合には、死に至ることさえあるという。


やっぱりそうだった!

私は、その父親のこのような

思い込みの知識による『間違った教育』が

大嫌いである!!!!
このような無責任な『知ったかぶり』は年配者の男性によく見られる。

知らないことは知らないと言えばいいものの、その連中は恥ずかしげもなく明らかに間違っていることを声高に言い放つ。

もっと素直に…自分に謙虚になること…。

それを学んで欲しいものだ。


ヤギにティッシュを与えていたおっさん。

それを注意しなかった自分の器量の低さを今でも悔やんでいる...。