BROGLD MASTER 伊勢屋の非大人的アレコレ

おそらく、読んだ人の役には立たない内容ばかりです。

履物2

唖然として声もまともに出せない。




職人はそこに立ったまま。
















女の姿をした息子も...





まともに顔を上げることができない。




























やがて職人が重い口を開く...。





































「いつからだ?」







「えっ...あっ...。」






「いつからそんなんになったんだ...?」






「1年半くらいかな...。」






「仕事はなにしてんだ?」






「えっと...い...いわゆるゲイバーってとこで...。」











































「もうええ...。」






「えっ!もういいって...?」





「ああ...もうええ...。」





「やっぱりダメかな...。」





「ああ...ダメもどうも、わしには息子はおるが、娘はおらん。」





「そう...だね...確かにそうだ。」





「ああ、娘なんぞおらん。」


















「悪かった...いきなり理解してもらうなんて思ってないし...。」






「いきなりじゃなかったら、いいってもんじゃねえ。」






「そりゃそうだね。今日は帰るは。」





















「...まぁ待てっ!」






「えっ?」





「茶くらいはいいだろう。上がれ。」





「いや...しかし...。」





「いいから上がれ。母さんが可哀想だ。」





「わかった...ありがとう。」























息子は戸惑いながらも受け入れた。





職人は精一杯平静を保とうとしていた。











しかし...











下駄職人として、




匠のレベルまで達していた男には...






どうしても黙っていられないことがあった。







































「一体なんじゃ?その靴は?」






「えっ?何って...?」





「そのペラペラな草履(ぞうり)みたいなもんじゃ。」




























「ああ、コレは今人気があって。」






「ふんっ!下駄職人のワシの前によくそんな履物で来れたもんだ。」






「いや...すまない...でもこのミュールが気に入ってたから...。」













「何だと?」






「えっ?」





「今その履物をなんだと言ったんじゃ?」









「あっ...これ...ミュールだけど...。」








「ミュール?」







「そう...ミュール...。」

























































なんと下駄職人の息子が履いていたものは、







"ミュール"



だった...。
















































息子の履物がミュール...。

































息子がミュール...。


































「...。」







































はいっ!




そうですっ!

































息子ミュール






















「...。」





















モスコミュール

























大絶賛販売中なのじゃーっ!!!!