S藤さん
店の準備中。
開店前。
まだ、やることは結構あるものの...
焦る時間帯ではない。
その時、
電話が鳴った...。
「はい。縁蛸です。」
「あっ...えっと...オーナーさんおられますか?」
「はい。私ですが。」
「あっ...あの...すいません...。ちょっといいですか...?」
「はい?なんでしょうか?」
「あの... "KS開発" に勤めておられたME(マスターEの略)さんですか?」
「えっ!はぁ...。どうして...?」
「やっぱりっ!MEさんっ!私、以前仕事でご一緒させていただいていたS藤です。」
「えっ!S藤さん...って... "Tシステム" の?」
「はいっ!お久しぶりです。覚えていただいてました?」
「もちろんですよ。お元気そうでなにより。えっ!でも何で?」
「だってあんなに大きく雑誌に出てるし...。すごいじゃないですか。ついうれしくなって電話してしまいました。」
「あっ...やっぱり...。そうかな...?って思ったけど。ところでS籐さんは今どうしてるの?」
「うん...。結婚したよ。」
「そう、おめでとう。」
「でも離婚もした。」
「そっ...そう...そうか...。ところで今どこにいるの?」
「住んでるのは神戸。でも...。」
「んっ?でも...?」
「今はMEさんの店の前にいるの...。」
「えっ!ええっ!」
「雑誌の写真見たら...会いたくなって...。鍵開けてくれへん?」
「う...うん...いいけど...。」
『ガチャ』(鍵を開ける音)
『クウィ〜ッ』(ドアを開ける音)
『リンコォーン』(ドアベル音)
「お邪魔します...。」
そこには12年前とほとんど変わらないS藤さんがいました。
なっ...
なんか変な気分に襲われてまうぅ〜っ!!!!
って...
そんなことがあったら...
どうなってまうんやろーっ!!!!????
妄想ですんませ〜んっ!!!!